信越五岳トレイルレース ペーサーレポ2|美ジョギング
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2014年09月22日

信越五岳トレイルレース ペーサーレポ2

余韻に浸っている間に1週間経ってしまいました^^;
信越五岳のペーサー経験は、私にはとても強烈だったようで。この1週間、見る夢のほとんどが選手到着を待ってる時か、暗い山の中を走ってる…そんなのばっかです、ほんとに(笑)。

さてレポートの続きに戻ります。

8Aを出発すると、すぐに瑪瑙山ののぼりが始まった。

どんどん傾斜がキツくなる。暗くて見えなかったからよかったけど、全部見えてたらそれだけで凹んだに違いない。

でも時折顔をあげると、はるか上に先行者のヘッドライトが見えるんだよね。お星様~みたいな位置に。あんなとこまで行くのね…^^;。

おまけに地面がにゅるにゅるしてて、意外と滑る^^;。注意しながら進む。

のぼりなので私が前。なるべく一定のリズムで。歩くのにも疲れている人には追いつき、追い越す。時折後ろを確認すると、苦しそうだけどついてきてくれてる。

近くにいるとたまに弱音が聞こえてくるので(笑)、心を鬼にして弱音が届かない距離で前を引っ張る(←ほんとに鬼w)。

キツイのはわかってる。重々承知。それでも引っ張ったのは、私の中で1つ目標があったから。

信越に来るまでに一緒に走ったり話したりする中で、聞いていた選手の目標。1番大きな目標はもちろんゴールタイムだけど、「8A~ゴールまで3時間切りたい」という話も聞いていた。

スタートからのゴールタイムは私には難しいけど、8A~ゴールという小目標なら、私が気をつけたらいけるかもしれない。そう考えていた。

振り返るとたくさんのヘッドライトのあかり。多少離れても、ヘッドライトのあかりだけで、どれが自分のパートナーなのかわかるようになった。

スタート前に、ペーサー経験ありのお友達から「ペーサーのこと考えてたら、自分の疲れなんて感じないよ」と言われた。そんなワケない、疲れる時は疲れるよって思ってたけど、本当だった。

キツイ瑪瑙山の登り。自分のことはそっちのけで、選手の足運びや息遣い、水分摂ってるか、前回の補給からどのくらい時間が経ったか?そんなことばかり考えてるから、疲れてないとは言わないけど、疲れはどこか遠くに(ゴール後どっとやってくる・笑)。

私が弱ったり潰れたりするわけにもいかないから、自分の補給も今までにないくらい、きっちりしっかり摂った→過去最高に最後まで元気に走れて、補給の大切さを実感。

選手のことを考えながら進むことで、私のためになることもたくさんあった。

久しぶりに人の声が聞こえた~と思ったらスタッフさんの誘導。この先ゲレンデに出て、そこから400mのぼると頂上らしい。

急に空が広くなり、ゲレンデに出た。またまた星が綺麗。

でもさ…どこまでも見えちゃうから…どこまでのぼらなくちゃいけないのか明確に見えちゃう(>_<)。

瑪瑙山は風が強くて寒いと事前に聞いていたけど、この日は風はなかった。寒くもなかった。ほんとにいいコンディションだったんだな。

地面のにゅるにゅるは終わったけど、今度はコロコロの石の上を歩く。これもこれで歩きにくい。でも相変わらず先行者に追いつきながら進む。ついてきてくれてる。

やがて…またスタッフさんの声が聞こえて。「頂上です~」って。やった、のぼった!(まだのぼり返しが残ってるんだけど)

ここからしばらくは下り。選手が前。今度は私がついていく。眼下には街の明かりも綺麗に見えていた。

道幅狭く、水分を多く含んだ地面はまたにゅるにゅると滑る。たまに岩もあったりして、私が最も苦手とする部類の下り。

でも弱音はかずに登りついてきてくれた選手に、私が弱音はくなんてできないから集中して必死についていく。

長い下りに嫌気がさしてきた頃、ようやく下りが終わった。再びスタッフさんの誘導。「あと700mで100km表示です。」(信越五岳では10kmごとに距離表示がある)

でもこの700mが長かった。のぼりの700m。進んでも進んでも距離表示が出てこない。

だいぶ時間も経ち、距離表示見落としちゃったかな、もう残り10km切ってるよね~と前向きに考え始めた頃、100km表示登場。また10kmしっかり残ってた。

私は8AからのLAPしか気にしてなかったけど、選手はこの時点で自分のゴールタイムがだいたい見えたようで。どう頑張っても1番大きな目標には届かないと悔しがってた。

力になれず申し訳ない気持ちでいっぱい。だからせめて。やっぱり8Aからは3時間切る、切らせるって思う。

のぼり返しもやっつけて、また下り。にゅるにゅると岩はなくなったけど、これまた苦手な木の根っこ下り(T_T)

でもいつもよりは遥かにスピーディーに下れたと思う。途中、一瞬右足のチョーケイに痛みが走り、選手に少し離されマズイと思ったけど、選手の背中みつめてたらその痛みもどっかいった(ゴール後大丈夫だったので一時的な痛みだったみたい)。

またスタッフさんの声が聞こえてきた。ようやく下りが終わり、最後の給水エイド。ほっとした。

「ここからは林道です、あと7.2km」

ここでもしっかり補給して出発。「さぁ、ゴールまで走るぞ~!」と声をかけて。

最後の林道を全部走りたい、という思いも聞いていた。30km以上慣れないトレイルを走ってきて、最後7km走る足が自分に残っているのか謎だった。

でも時計見て、ここ全部走れば3時間切れる!

前を引っ張る。最初のうちはぴったり後ろについてくれてたけど、徐々に選手が離れていく。

そうだよね、もう100km以上走ってるんだもんね。でも…でも…また近くにいると弱音が聞こえてきそうなので、ちょっと離れて前を走る(←鬼)。

しかしこの林道、本当に面白くない。真っ暗で、道に変化もなく。たまにライトのあかり見えた~!と思ったら、カーブミラーにうつった自分のあかりだったり。変化あるとしたらたまに登ってるくらい。

先行ランナーをとらえてやる~と思いながら走るんだけど、このゾーンの選手はみんな同じペースで走ってるのか全然追いつかない。

走り続けていたら、前方から近づいてくる1つの明かり。もしや…と思ったらやっぱりそうだった。ゴールから逆走してきた石川弘樹さん。「あと5km頑張れ~」と言いながら走り去って行った。

真っ暗な中を走ってるから、時間&距離の感覚がよくわからない。だいぶ走った気がしたのに、まだ2kmしか進んでないのか~。

さらに走り続けると、ポツポツと先行ランナーに追いつくようになってきた。彼らをとらえながら進む。

たまに後ろから喚き声が聞こえてくる。「水溜りあるよ~」と教えても、「もう関係ないっ」って返事が返ってくる。キツイよね、辛いよね。でもあとちょっと頑張って。最後全部走ろう。

ほとんどの選手が歩いてても、走ってついてきてくれる姿に胸が熱くなる。すごい、本当にすごい。

スタッフさんの最後の誘導。「あと1.5kmです」

「もうちょっと、3時間切れるよ~」…もう返事もない。

やげてゴールらしき声が聞こえてきて、赤い光に誘導されて進んで行くと突然ゲレンデに出た!

信越五岳トレイルレース ペーサーレポ2
(写真はお借りしました)

この景色が見えたときの感動といったら!もう胸いっぱい!

写真うつりを考えて(笑)ヘッドライトのあかりを消し、選手と手をとりあってゴール!ゴールテープも一緒にきらせてもらった。

応援や先にゴールした友達が待っててくれて、みんなが声かけてくれる。嬉しい~!

あまりの興奮に時計とめるのすっかり忘れてたけど、多分…8Aから3時間切れたと思う。小さいけどね、小さい目標果たせてよかった。選手も私も怪我なくゴールできてよかった。

友達がもらってきてくれた豚汁をいただきながら、椅子に腰かけたらどっと疲れがきた(笑)。しばし無言で放心。

この後はお友達や仲間のゴールを迎えながら、AM3:30過ぎまでゴール会場にいた。体はすっかりお疲れだけど、気持ちは興奮しっぱなし。

ともに参加した仲間、みんな完走できてよかったー!長い1日。素敵な夜だった。

ペーサーレポはここまで。翌日のことなど…もうちょっと書くかもしれません。。。

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