2008年04月09日
風が強く吹いている 最高でした!
だ~いぶ出遅れてると思うのですが、三浦しをんさんの『風が強く吹いている』を読みました。

箱根駅伝出場を目指すとある大学の話です。いやぁ~、この本最高ですね。ワタシ、こういうの大好きです。まだお読みでない方もいらっしゃると思うので、詳しくは書きませんが、ネタバレにならない範囲でワタシの心にじぃ~~~んと響いちゃった文章をご紹介。
情報を伝えた葉菜子は、自分が泣きそうになっていることに気づいた。そうなんですよ。懸命に走ってる人を見ると、私も泣きそうになっちゃうの。走ることの美しさとシンプルさに心打たれて。
走る姿がこんなにうつくしいなんて、知らなかった。これはなんて原始的で、孤独なスポーツなんだろう。だれも彼らを支えることはできない。
たとえ俺が一位になったとしても、自分に負けたと感じれば、それは勝利ではない。タイムや順位など、試合ごとにめまぐるしく入れ替わるんだ。世界で一番だと、だれが決める。そんなものではなく、変わらない理想や目標が自分のなかにあるからこそ、俺たちは走り続けるんじゃないのか。一位とかってワタシには縁のないレベルの話だけど、トップアスリートのレースを見ていると、一位だけがすごいんじゃないって思えますよね。
それにね、レースの結果とかって、誰かと比べていい/悪いっていうんじゃないですよね。やっぱり【自分の中で】よかったか/悪かったかだと思うんですよ。自分の中での【最高】を求めて走ってるんですよね、きっと。
こんな文章がそこここに出てくるもんだから、ワタシの心はがっつり掴まれちゃいました。ちなみにワタシの号泣ポイントは、ラストではなく予選会でした(笑)。
小説って1度読んだら満足するのでほとんど買いません(これも図書館で借りてきた。のんびり予約待ちしてて読むの遅くなったんです(^^ゞ)。何度も繰り返し読みたいと思った本しか所有しないのがワタシ流。
で、この本は買います!だって、絶対また読みたくなるもん。もしまだお読みじゃなかったら、是非読んでほしい一冊です!

風が強く吹いている
三浦 しをん